まどゐ。

~ おもゐを嗣ぎ、おもゐを纏ひ、おもゐを遣る ~ 

【老子道徳経 第五章】 世の中を支配するチカラ

 【今日のこよみ】 旧暦2013年10月10日先勝  五黄土星 

         壬午 日/癸亥 月/癸巳 年 月相 8

                    立冬 次候 地始凍(ちはじめてこおる)

 

老子道徳経」を読み込むと結構ハマる。キリストが生まれる600年前。今から2600年前の話だとは、とても思えない。

 

天地不仁、以萬物爲芻狗。

聖人不仁、以百姓爲芻狗。

天地之間、其猶槖籥乎。

虚而不屈、動而愈出。

多言數窮。不如守中。

 

 

【書き下し文】

 

 

天地は仁ならず、万物をもって芻狗(すうく)となす。

 

聖人は仁ならず、百姓(ひゃくせい)をもって芻狗となす。

 

天と地の間は、其(そ)れ猶(な)お槖籥(たくやく)のごときか。虚(むな)しくして屈(つ)きず、動きていよいよ出ず。

 

多言はしばしば窮(きゅう)す。中(ちゅう)を守るに如(し)かず。

 

 

 

【私的解釈】

 

この世界に仁(おもゐやり)などなく、あらゆるものを勝手気ままに生み出し、用が済めば例外なく滅ぼしてしまう。

 

聖人に仁(おもゐやり)などなく、民の能力を使い捨てる。

 

この世の空間は、空気を送り出す「ふいご」の中のようなものだ。常に空気が満ちており、動けば勢いよく空気が排出され、中の空気が入れ替わる。この世に停滞する物事など何一つもないのだ。

 

ああだ、こうだと、言葉では表現できない。ただ、これがこの世界を支配するチカラなのだ。 

 

 

【雑感】

 

 地球は太陽を中心に自転しながら回っている。太陽から地球までの距離がちょっとでも短かったり長かったりしたら地球の環境は激変し、人類は滅んでしまう。また、地球の自転速度が今の速度よりも速かったり、遅かったりしても地球の環境は激変し、人類は滅んでしまう。



何臆年もの間この秩序が守られている。現在の文明社会においてもこの秩序を科学の論理で説明し尽くすことは不可能である。もう、ただ宇宙は大きなチカラで支配されているとしか感じられない。この見えない大きなチカラを感じ取る感覚を鍛えることが大切なのだと最近よく思う。