まどゐ。

~ おもゐを嗣ぎ、おもゐを纏ひ、おもゐを遣る ~ 

【老子道徳経 第八十一章】 人生に於いて実感すべき事々(結びの言葉)

【今日のこよみ】 旧暦2014年 4月20日 大安  四緑木星

         己丑 日/庚午 月/甲午 年 月相 18.9 中潮

         立夏 末候 竹笋生(たけのこしょうず)     

 

【今日の気象】 天気 晴れ 気温 14.7℃ 湿度 46% (大阪 6:00時点) 

 

 

信言不美、美言不信。

善者不辯、辯者不善。

知者不博、博者不知。

聖人不積。既以爲人己愈有、既以與人己愈多。

天之道利而不害、聖人之道爲而不爭。

 

 

 

【書き下し文】

 

信言(しんげん)は美ならず、美言(びげん)は信ならず。

 

善なる者は弁(べん)ぜず、弁ずる者は善ならず。

 

知る者は博(ひろ)からず、博き者は知らず。

 

聖人は積まず。既(ことごと)く以(も)って人の為にして己(おのれ)愈々(いよいよ)有し、既く以って人に与えて己愈々多し。

 

天の道は利して而(しか)して害せず、聖人の道は為(な)して而して争わず。

 

 

 

 

 

【私的解釈】

 

「実のある言葉は飾り気がなく、飾り立てられた言葉には実がない」と、言葉を飾り立てて実際に実感しなさい。

 

「立派な人物は口上手ではなく、口がうまい人は立派な人ではない」と、口上手になってみて実際に実感しなさい。

 

「本当の知恵者は物知りではなく、物知りは知恵というものを知らない」と、知識を詰め込んで実際に実感しなさい。

 

「聖人は、あらゆるモノを手許に積み上げたりしない。何もかも他人の為にしながら、それによって自ずと自分がますます持つこととなり、何もかも他人に与えながら、それによって自ずと自分がますます豊かとなる」と、実践してみて試してみなさい。

 

上記を実践して、「天の道とは、全てのモノに恩恵を与えて、害を加えることがない。聖人の道とは、いろいろなことをするにしても、他人と争うことがないのである」という状態があなたの周りでわき起こっていたならば、あなたは自ずと道に添って人生を歩んできたのである。

 

 

 

 

 

【雑感】

 

老子、最後の言葉である。老子道徳経は八十一章に渡って老子のおもゐが述べられている。

 

しかし、他人のおもゐなど言葉をなぞっただけで実感できるものではない。まして、一読しただけでナルホドと納得するものでも断じてないのだ。

 

大事なことは「思う」だけ、「念じるだけ」では物事が変わったり、造化されることは絶対にない。