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まどゐ。

~ おもゐを嗣ぎ、おもゐを纏ひ、おもゐを遣る ~ 

【老子道徳経 第八十章】 常世(とこよ)の国

 

【今日のこよみ】 旧暦2014年 4月19日 仏滅  四緑木星

         戊子 日/庚午 月/甲午 年 月相 17.9 大潮

         立夏 末候 竹笋生(たけのこしょうず)         

 

【今日の気象】 天気 晴れ 気温 14.7℃ 湿度 39% (大阪 6:00時点) 

 

 

小國寡民、使有什伯之器而不用、使民重死而不遠徙、雖有舟輿、無所乗之、雖有甲兵、無所陳之。

 

使人復結繩而用之、甘其食、美其服、安其居、樂其俗、鄰國相望、雞犬之聲相聞、民至老死、不相往來。

 

【書き下し文】

 

小国寡民(しょうこくかみん)、什伯(じゅうはく)の器(き)有るも而(しか)も用いざらしめ、民をして死を重(かた)んじて而して遠く徙(うつ)らざらしめば、舟輿(しゅうよ)有りと雖(いえど)も、これに乗る所無く、甲兵(こうへい)有りと雖も、これを陳(つら)ぬる所無なからん。

 

人をして復(ま)た縄を結びて而してこれを用いしめ、その食を甘(うま)しとし、その服を美とし、その居に安んじ、その俗を楽しましめば、隣国(りんごく)相い望み、雞犬(けいけん)の声相い聞こゆるも、民は老死に至るまで、相い往来(おうらい)せざらん。

 

 

 

【私的解釈】

 

小さな国土で人民も少ないところ、色々な便利な道具が周りにあふれていてもそれを使わせないようにし、民衆が自分の命を大事にして、遠方の土地に移動する勇気を持たないようにさせたなら、舟や車があってもそれに乗る機会がなく、鎧や武器が保管されていてもそれを身に着ける機会はないであろう。

 

民衆が昔にかえり以前のように縄を結んでそれを文字の代わりにし、自分の身近でとれた食べ物をおいしいと思い、自分の衣服が美しいと思い、自分の住まいに落ち着いて、自分の習慣を楽しむようにさせたなら、隣の国を向こうに見渡し、そこで鶏や犬の鳴き声が聞こえてくるような状況にあっても、民衆は老いて死ぬまで互いに往来することもないであろう。

 

 

 

 

 

【雑感】

 

老子が説く理想郷(ユートピア)である。

 

欲望の赴くままに突き進むと、余計な知恵を巡らしながら暴走を始めるのが人間であり、その集合である国なのだ。こうなると人間に備わっている良心は陰り、おもゐが堕落し、時間差で国も落ちぶれる。これが宇宙の法則。

 

上のような状態に陥り、にっちもさっちも行かない状態から復興・復活を図る時に拠り所となるのが上の老子の言葉なのだ。

 

落ちぶれた時に老子の説くおもゐに触れると今の己のおもゐとのギャップに驚く。老子の説くおもゐの対極に自分のおもゐがあることに愕然とするだろう。

 

だが、いつだって老子の説くユートピアへの道は、今いる道のすぐ隣を走っている。欲望の魔力で見えなくなっているだけなのだ。

 

脱却するには、心ひとつ。勇気を持って隣の道に飛び移るだけでいい。

 

それだけで、自分を取り巻く世界がガラリと変わると老子は説いている。

 

 

 

反面教師とすべき事例をここに記録しておく。

 

 

又吉 龍吾 東洋経済 記者 【2014年05月10日】

 

「私どもにとって非常に厳しい決算になった。役員一同、心から申し訳ないという気持ちです」――。決算発表会の場で、居酒屋チェーン大手・ワタミ桑原豊社長は開口一番こう述べて、頭を下げた。

 

同社は5月8日、2013年度の決算を発表した。売上高は1631億円で前期比3.4%増だったが、本業の儲けを示す営業利益は29億円と、同68.1%減という大幅減益に陥った。さらに衝撃的だったのは49億円という当期純損失だ。1996年の上場以来、初の赤字に転落した。

 

最大の苦戦要因は、国内外食事業の9割を占める総合居酒屋「和民」業態の不振。同事業の既存店売上高は前期比で93.1%となり、当初計画していた100%に届かなかった。さらに、2014年度に和民業態の1割にあたる60店を閉鎖することに伴う減損処理や繰延税金資産の取り崩しなどで、最終赤字が膨らんだ。

 

ワタミの外食事業において売り上げが伸びているのは、高単価で専門性の高い一部の業態に限られる。消費者が目的を持って居酒屋に来店するように変わった。総合居酒屋にとっては厳しいマーケットになった」と、桑原社長は振り返る。

外食業界でも業況に濃淡

では、14年度以降はどのように巻き返しを図るのか。最大のポイントは国内外食事業の立て直し、具体的には「和民」業態依存からの脱却だ。かつては安さを売りに拡大を続けてきた総合居酒屋。ここに来て苦戦している原因は、消費者ニーズとのミスマッチにほかならない。

たとえば、同じ外食業界でも、ファミレス業態は景況感の改善が追い風となり、高付加価値のメニューを武器に業績を伸ばしている。ワタミの外食事業でも、串焼きに特化した「炭旬」、イタリアンやスペイン料理を中心とした「GOHAN」のような専門性の高い業態は、既存店が前期比100%以上の売り上げを維持している。

そこでワタミは、外食事業の全店舗に占める和民業態の割合を、現在の9割超から2017年度末をメドに6割まで引き下げることを目標に掲げた。一方、外食事業全体の店舗数は2014年度末の606店(計画)から3年後に680店まで増やす。つまり、和民の閉店や業態転換を進めるとともに、他業態の出店を加速させる戦略だ。

すでに新たな動きも出始めている。ワタミとしては初の中華業態を今年2月に神奈川県でオープン。3月には、本格的な炉端料理を提供する高客単価の店舗を銀座に開業した。

店舗当たりの正社員数を引き上げ

これと並行して、和民業態のテコ入れも進める。2014年度に閉鎖する店舗のうち、10店ほどが不採算店の整理で、残りの約50店は労働環境改善に向けて1店当たりの正社員数を増やすために実施する。この60店の閉鎖により、1店舗当たりの社員数は、現状の1.86人から2.09人まで引き上げられる。随時、中途採用なども実施し、2014年度末には1店当たり2.2人を目指す。

「これからは付加価値を提供する新業態を出していく。和民業態についてはこれまでの拡大路線ではなく、既存店1店ごとの売り上げや利益を重視したマネジメントを取っていく。和民既存店の業態転換も考えていく」(桑原社長)

消費者のニーズは瞬く間に移り変わっていく。どこまでスピード感を持って、脱「和民」を進められるか。ワタミの変革力が試されている。 

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