【老子道徳経 第三十四章】 見守るモノ
【今日のこよみ】 旧暦2014年 2月 21日 仏滅 四緑木星
辛卯 日/戊辰 月/甲午 年 月相 19.8
春分 末候 雀始巣(すずめはじめてすくう)
【今日の気象】 天気 晴れ 気温 6.0℃ 湿度 58% (大阪 6:00時点)
大道汎兮、其可左右。
萬物恃之而生而不辭。功成而不名有。
愛養萬物、而不爲主。常無欲、可名於小。
萬物歸焉、而不爲主、可名於大。
是以聖人、終不自大、故能成其大。
【書き下し文】
大道は汎(はん)として、それ左右すべし。
万物これを恃(たの)みて生ずるも、而(しか)も辞(ことば)せず。功成るも而も名を有(たも)たず。
万物を愛養(あいよう)するも、而も主と為(な)らず。常に無欲なれば、小(しょう)と名づくべし。
万物これに帰するも、而も主と為らざれば、大(だい)と名づくべし。
ここを以(も)って聖人は、終(つい)に自ら大とせず、故(ゆえ)に能(よ)くその大を成(な)す
【私的解釈】
道が醸す雰囲気は、世の中にあまねく拡がり波紋を描く。
あらゆるモノはこの恩恵を受けて生まれるものの見返りを求められることはない。恩に着せられることもない。
あらゆるモノを慈しみ育てるものの支配することはない。どんな時でも無欲であるので、その働きが目に見えることはない。
あらゆるモノを配下に置きながら支配することがないので、この働きは偉大なものだ。
聖人は、自らを偉大な存在だと名乗り上げることがない故に働きが偉大なものとなるのだ。
【雑感】
人は自分の為だけに生きるより、他人の為に生きる方が生き甲斐が生まれるようだ。
しかし、今の時代、この生き甲斐を発揮せずに生きている人は多い。
かく言う私もその一人である。
せっかくの人生、生き甲斐を発揮しないよりは発揮して生きたい。
でも、いきなり人の為、人の為ってハードルが高い。
それに、自分が自身に満足していないのに他人の事、他人の為って嘘くさい。
なら、まずは自分を生き甲斐に生きてみる。
未来の自分、過去の自分が歓ぶのを生き甲斐に。
未来の自分が微笑んでいるのを想像して、今この瞬間を生き、過去の自分の生き様に感謝して今この瞬間を生きる。
このおもゐだけで生きる甲斐が生まれてくるから不思議なもの。