【老子道徳経 第十八章】 宇宙の法則
【今日のこよみ】 旧暦2013年10月18日先負 五黄土星
癸寅 日/癸亥 月/癸巳 年 月相 16
立冬 末候 金盞香(きんせんかさく)
大道廢、有仁義。
智惠出、有大僞。
六親不和、有孝慈。
國家昬亂、有忠臣。
【書き下し文】
大道廃(すた)れて、仁義有り。
智恵出でて、大偽(たいぎ)有り。
六親(りくしん)和せずして、孝慈(こうじ)有り。
国家昏乱(こんらん)して、忠臣有り。
【私的解釈】
人間本来の生き方の道が失われると、人に道徳や礼節が必要とされる。
小賢しい知恵が世の中にはびこると、人は欺き合うようになる。
家族や仲間が仲良くしないと、孝行や思いやりが求められる。
国が乱れて不安定になると、忠実に国の為に尽くす者がもてはやされる。
【雑感】
老子は、説教じみたことを示していない。
世の中の空気が落ち目に流れ込み出すと、そこそこにささくれ立ったモノが現れ、これに付け入る者も現れる。これがこの世の自然な成り行きだと、老子は傍観している。
世の中が善なるモノのみに染まることはないし、悪なるモノのみに染まることはない。
現象が私のおもゐには影響を与えることは決してない。
私は世の中の流れに乗り、現象にユラユラ揺られながらも、私のやりたいことをただ実行するだけ。